Tokyo 2020年4月26日(日)
         

「公務員」へのリスペクトが必要なこと
 
 国の秩序の根幹にかかわる公の仕事。COVID-19禍のなかで公務に就かれている方々の仕事がいかに尊いか想像してみなけれ ばなりません。
 「公務員は景気の動向に左右されないので、給料も下がらないから、政府が支給する10万円を出す必要がない」というご意見が ネットで散見されます。
 このような発言の問題点は、「10万円が経済政策ではない」という点を取り違えているばかりでなく、公務員職がなんであるか理 解できていないのではないかと思われます。
 コロナウイルス禍のなかで、一方で、たとえば「STAY AT HOME」が提唱されているなか、他方、公務員はそれまで以上に働くように要請されます。
 直接患者とむきあわなければならない医師や看護士など、医療関係の方々はほぼ「準公務員」でしょう。
 警察や消防、そして自衛隊。実際の業務を担う地方自治体の担当者は、10万円の支給業務にあわせて、いわゆる「アベノマスク」 の処理をしなければなりません。ここで“処理”というのは、マスク発送のための事務ばかりでなく、全体の3割近くのマスクが使用 に不適切なバッタ物であるため、膨大なクレームなどへの対応を余儀なくされ、担当者は、間違いなく時間外労働を強いられるでしょ う。
給付金や補助金の事務仕事をおこなっておられるのは公務員です。

 わたしは公務員ではありませんが、目下の緊急のときだからこそ、公務員にたいして強いている犠牲がどれくらいのものか、想像力 を働かせなければならないと考えます。

 それで、たとえば高給を受け取っている公務員たちが「自分は常識的に受け取らない」と宣言することで、公務員が10万を受け取 ることが「非常識」であるかのような世論が生まれないとはいえないのです。
 いったい、高給とりではなく、しかも、公務員としての末端の仕事を日夜こなさなければならない現場の公務員の生活保障というも のがあるのでしょうか。
 それゆえに、今般の菅官房長官の発言は大きな問題です。
 10万円など“はした金”といいたいのでしょう。
 10万円は、お金に困っている人への支援ではなく、「コロナウイルス禍による死者を最小限に止めることが」最大のねらいだと考 えます。
 橋下さんなど、自分の家に子どもが多いので人数×10万は多いので受け取れないとか。おそらくご自分の発言の影響力のことを何 も考えておられないのでしょうね。
 いえ、わたしは実際に子ども7人おられるご家族を存じ上げていますが、緊急の資金としてどれだけ助けになることでしょう。
人口少子化に悩む日本。たとえば7人以上子どもがおられる家 族は、これ以上ない「社会貢献」をされているのではありませんか。もちろん、橋下さんを含めて。橋下さんは「子ども がたくさんいて、もらえる金がたくさんな家族は手を挙げるな」みたいな世論をつくりたいのでしょうかね。

 公務員であって、しかも10万を受け取ることが、あたかも「非常識」であるかのような風潮を生み出したいのでしょうか。コロナ ウイルス禍のなかでも給料が下がらないので「受け取る必要ない」というのも(すでに指摘したように)問題ですが、公務員で給料が 下がらないので受け取るのは「常識的でない」という言い方も、絶対におかしいと思われます。
 子どもたちが学校に行かない(行けない)ため、在宅で過ごすための「食費」の増加も見過ごしにできないでしょう。
 コロナウイルス禍が長引くにつれて、公務員の仕事の重要さは増えこそすれ、減ることなど絶対にありません。