Tokyo 7月9日(火)
         

  「必殺仕事人」

 
  「拉致被害者の会」(北朝鮮による拉致被害者家族連絡会)の活動そのものは1990年代 後半。そして、小泉政権時代に政府が動き、5名の被害者の帰国に至ったとき、蓮池透さんの弟である薫さんが含まれていました。

 2000年を過ぎたあたり、さらなる被害者を救出することをめざして政府筋が動き出したとき、自民党内部の「歴史修正主義」のグ ループが動き出し、被害者の会に連動して、政府へのロビー活動をはじめたのでした。わたしは、拉致被害者の会がなぜ「歴史修正主義」 色の強いグループと連携できるのかいぶかしく思っていました。被害者の会からすると、"藁をもすがりたい"ところ"渡りに船"だった とみえますが、このあたりから拉致被害者たちが政治利用されているのではないかという疑いを持ちました。
 この不思議なリンクと作り出したのが、蓮池さんであるということはかなり広く知られていた事実でした。
 つまり、その頃、わたしは蓮池透さんもまた「歴史修正主義」に肩入れしておられるとみていたのです。

 ところが、ややあって、蓮池さんは、「被害者の会」の副会長を辞任。
 「被害者の会」の推進役だった横田早紀江さん(キリスト者)は、蓮池さんの態度が大きく変化したことについて、「どうしてこうなっ ちゃったのか」と語り、おそらく、被害者の会にたいして、報道や感情等を考慮し、理由めいたことを詳しくは語られなかったのだと推察 されます。

 やがて、蓮池さんは『拉致被害者たちを見殺しにした安倍晋三と冷血な面々』(2015年)を執 筆。ほぼすべてが明確にされました。
 つまり、安倍政権は、拉致被害を、政治的に利用し、「対話ではなく力」にシフトし、利用できるだけ利用し、使えないとわかった ら、ゴミのように切り捨て、自分に都合が悪いと判断したときには、あるものさえなかったとするような体質。蓮池さんは、これにた いして、決定的に「NO」をつきつけたという意味だったのでした。
 いったんは、自公民政権のただなかに身を沈め、東電社員としても原子力ムラの一員でもあり、その深い闇の部分にまで到達したあ と、組織のために人を利用し、見殺しにするような体質と見切りをつけて、あえて妥協せずに身を処したあたりは、「現代のサムラ イ」のようだとみえます。
 政治家とされたなら、政府の側にいて闇をあぶりだして、自公民政権と原発利権の病巣に切り込める「仕事人」スペシャリストとし て、蓮池透さんの右に出ることができる人はいないと考えます。
 

 山本さんへの攻撃は、「れいわ」が飛躍するのに平行して、おそらくさまざまなでしょう。おそらく、好き嫌いだけではなく、政治の世 界で「素人扱い」されるのに決まっています。
 蓮池さんや野原さん人選についてばかりでなく、ほかの方についてもいえるのですが、当事者として発言をもとめたとき、「この人しか いない」という逸材を引き出すのに成功しておられます。
 右か左かは時代遅れ。むしろ「上と下」。国民が、既得権益の上にあぐらをかく「エリート」と対する政治的対立の図式です。
 
(山本さんはFシェーファーのことをご存じないと思いますが)「れいわ」 の立ち位置は、米国の神学者であるフラ ンシス・シェーファーが「Manipulation and New Elite」で指摘してきた図式と重なります。 
 選挙結果はこれからであり、国民の半数近くがまだどこに投票するか決めていないというのに、(どんな世論調査をしたらそんな結果が でるんかなと思いますが)、"自公民圧勝"などという「偽情報操作」が選挙中にたれ流されました。
 このような悪意のある情報操作は、そもそも民主主義国家には絶対あってはならないでしょう。
 「れいわ」によって、政治家が、ほんらいどのような仕事を期待されているか、見せていただいたというだけでも意味がありますが、蓮 池さんが国会議員としてどのようなご活躍をされるのか、結果はこれからだとしても、すごく楽しみです。